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進路選択に悩む高校生へ | みんなの悩みと解決のヒントを教えます

高校生にとって「進路」とは

高校生のうちは実感がないかもしれませんが、今の進路選択は将来を左右する大事なものです。

大人になってから振り返ってみれば、高校生の頃の進路選択が人生の岐路だったことに気がつきます。

たとえば、「理系か文系か」もそうですし、「大学か専門学校か」もそうです。「あのときに、大学へ進学していれば」と後悔している人もいます。

今は実感できないかもしれませんが、「今の進路選択は将来を決める」というのを頭の片隅にでも入れておいてください。そして、真剣に考えてください。そうすれば将来、後悔の少ない人生になるはずです。

本記事では、それを助けるような内容になっています。今、進路に悩んでいる人は、ぜひ最後まで読んでください。

高校生のよくある進路の悩み

やりたいことがわからない

暴論を展開すると、高校生のうちに「やりたいこと」は見つかりません。

キャリア理論の専門家で心理学者のエドガー・シャインは、「キャリアを選択する際に大切にする価値観」が明確になるのは、30代から40代であると言っています。つまり高校生は、「自分にとって大事な価値観」は理解できないのです。

また、エリクソンという心理学者は大学生の期間を「モラトリアム」と呼んでいます。これは「大人への猶予期間」という意味です。つまり、大学生の間に「自分らしさ」を見つけるべきだと言っているわけです。

これらのことから、高校生にとって「やりたいこと」を見つけるというのは、非常に難しいと言えます。

とは言っても、高校生の進路選択は将来を左右する大事なものです。

ではどうすればいいのか。

私は、「将来の選択肢が狭まらない進路」を選択するべきだと考えています。将来やりたいことが見つかったときに、それを実現できるような進路を選択することが、最適だと思います。

もし現在、明確な「将来の夢」があるのであれば、それに特化した進路でもいいとも思いますが、それが何のなら、選択肢が減らないような進路を目指してみてはいかがでしょうか。

大学・短大・専門学校どれに進むか決まらない

このような悩みを持っている人は、それぞれのメリット・デメリットを理解していないことが多いです。

大学に進学するメリットは、「卒業すれば、大卒資格が得られること」です。「大卒資格」があれば、企業の応募条件に「学歴」で引っかかることはなくなります。

デメリットは、「社会に出るのが遅れること」です。高卒で就職した人や短大・専門学校に行った人よりも大幅に遅れてしまいます。その結果、職歴に差ができてしまいます。

短大に進学するメリットは、「就職率が高いこと」です。短大は、大学よりも短い期間で専門的な技術や資格を取得できます。また、学費が少ないこともメリットの1つです。

デメリットは、「大卒資格が得られないこと」です。短期「大学」とは言っても、大卒とは区別されます。そのため、給与面では大卒者と比べて不利になる可能性があるのです。また、将来の選択肢が減ってしまうこともデメリットの1つになります。

専門学校に進学するメリットは、「目指している職業への近道であること」です。特に技能と資格の両方が必要になる職業を目指す場合には、最適な選択肢になります。専門学校は、実習時間も充実しているので、手に職をつけることができるでしょう。

デメリットは、「忙しいこと」です。専門学校では、「社会に出て即戦力になれるよう」にカリキュラムが組まれます。そのため、実習も多いのです。それと同時に、もちろん座学もあります。また、選べる職業の選択肢が少なくなることもデメリットの1つです。

学力が志望校に届いていない

「受験まであと半年しかないのに、全然届いていない」と焦っている人はいませんか?

たしかに模試の結果で、合格見込みが薄いと心配になりますよね。でも、結果はやってみるまでわかりません。

実際私も、偏差値53の大学を目指していたのに、受験1か月前の偏差値は38しかありませんでした。しかし諦めずに勉強を続けたところ、合格することができました。このように「諦めない気持ち」というのは、案外重要なのです。

そうは言っても、偏差値が上がらないことは不安ですよね。なのでここで、そのカラクリを教えたいと思います。

それは、「理解できること」と「実践できること」は違うからなのです。

たとえば自転車の乗り方です。自転車が乗れない人に、「ペダルを漕げば、前への推進力が生まれ、転ばなくなります」と教えたとします。このとき相手は、その理論は理解できるでしょう。しかし、すぐに乗れるようにはなりませんよね。つまり、理解していても実践はできないのです。

ですがいきなり、理解と実践が結びつく瞬間があります。これこそ本当の理解なのです。「頭ではわかっているけど」というのは、疑似的な理解であり、真の理解はできていない状態なのです。そして一度真の理解ができてしまえば、その後は失敗することが大幅に減ります。

そして、理解と実践の差は微々たるものなのです。3日練習していたけど乗れなかった。それなのにあるとき、急に乗れるようになりますよね。

勉強にも同じことが言えます。問題集などをこなして理解しているはずなのに、テストになるとできない人いますよね。それは、疑似的な理解で真の理解ではないのです。それでも、勉強を続けていれば、一気に理解が進み実践もできるようになります。

そのため「学力が届いてない」と感じても、諦めずに頑張りましょう。

進路選択の悩みを解決する手順

自己分析をしてみよう

自分のことを理解できていなければ、進路選択なんてできません。

たとえば、「自分が好きな食べ物がわからない」とします。このときに、「何を食べたいか」なんてわかりませんよね。進路選択もこれと同じです。「自分が好きなこと」がわかっていないのに、「進むべき道」なんてわかるわけがないのです。

自己分析をするときには、コツがあります。それは、具体的に考えないことです。

先ほどの食べ物の例で説明します。

好きな食べ物とは、「肉」といった抽象的なものでいいのです。それがわかっていれば、「ハンバーグ」や「チキン南蛮」など、さまざまな料理から選択できます。

それに対して具体的に考えてしまうと、好きな食べ物とは、「ハンバーグ」になってしまいます。こうなると選択肢は、「和風なのか」「チーズインなのか」といった選択肢しかなくなってしまいますよね。

自己分析も同じで、具体的に考えてしまうと選択肢が少なくなってしまうのです。また、具体的に考えようとすると、自己分析は非常に難しくなってしまいます。それによって面倒になってしまう可能性もあるのです。

そのため自己分析は、具体的ではなく抽象的に行いましょう。

興味のある職業・業界から逆算してみる

まずは「興味があることは何か」を考えます。それは何でもいいです。ここでは、「サッカー」だと仮定します。

「サッカー」だとわかったら、「サッカーに関係のある職業」を調べてみましょう。思っていたよりも多くの職業が見つかると思います。

たとえば、選手・コーチ・スタッフ・審判・スカウト・運営者・ライター・メンタルコーチ・整体師・ユニフォーム作成・シューズ作成

簡単に思いつくだけでも、これだけの職業があります。この中から、どの職業に就きたいのかを考えましょう。

そしてある程度絞れたら、「その職業に就くには、どのような知識や技術、資格が必要なのか」を考えます。

このように、興味のある職業や業界から逆算することで、進むべき道が明確になっていきます。そうすれば、「今、何をやるべきなのか」も明確になりますよね。

同じ分野で複数の志望校を決めておく

あなたの偏差値が50なら、55~50の大学や50~47の大学を複数受験しましょう。そうすれば、学びたい学問を学べます。

自分の偏差値より低い大学を受けるのは、いわゆる「滑り止め」です。このようなセーフティーネットがあることで、本当に行きたい大学の受験に対して、必要以上のプレッシャーを受けなくなります。一方で滑り止めがないと、「ここに落ちたらヤバい」となってしまい、自分の力を100%出すことができなくなってしまうでしょう。

また、自分の偏差値より高い大学を受けるのは、自分の学力を底上げすることに繋がります。最初から落ちるつもりで受験するなら別ですが、合格しようと思えば偏差値55の大学に受かるような勉強になります。その結果、学力の向上を目指せるのです。「現状維持は後退」という言葉あるように、今の学力と同じ勉強は、学力の低下に繋がってしまいます。

もし自分の学力よりも上の大学に入れれば、それに越したことはありませんよね。つまり、上の大学を視野に入れることは、メリットしかないのです。そのため、自分の学力よりも上の大学を受験することも視野に入れましょう。

進路選択で後悔しないために

なんとなくで決めてしまわないように早めの準備を

高校生の進路選択は、今後の人生を左右する大事なものです。考えるのが面倒だからと、ギリギリまで考えずに、「なんとなく」で決めてしまうと後で後悔することになりますよ。

高校生のうちに、将来の職業を決めるのは難しいと思います。

しかし、漠然とでもいいので方向性だけでも決めた方がいいです。IT系の職業に就きたいなら、理系の大学に行っている方が有利ですし、カウンセラー系の職業に就きたいなら、心理学系の大学に行った方が有利になります。

また、「その大学で学んだことは、将来活かせるのか」と考えることも重要です。たとえば、心理学系の大学などです。一般的に心理学系の大学は、「就職に苦労する」と言われています。なぜなら、学んだことが社会に出てから役に立たないからです。もちろん実践的な講義もあるのですが、ほとんどは実験のやり方やどのように心理学が発展してきたのかなどを学ぶためです。

同様の理由で、文学系の学問も就職に苦労します。

このように「なんとなく面白そう」という安易な考えで進路を決めてしまうと、入ってから後悔してしまいます。そうならないためには、早めに準備をしておき、将来を見据えた選択ができるようにしましょう。

ネームバリューよりも興味があり学びたいかどうか

ネームバリューのみを求めて、さまざまな学部を受験している人を見かけますが、それは手段と目的が入れ替わってしまってます。

ネームバリューがある大学に入るのは、より高度な知識を得るためです。つまり同じ経営学部でも、知られていない大学よりも偏差値も高くネームバリューのある大学の方が、より専門的な知識を得られます。したがって、ネームバリューのある大学に入るのは「より専門的な知識を得る」という目的があるはずです。

しかし、ネームバリューのある大学のさまざまな学部を受験している人は、「その大学に入ること」が目的になってしまっています。たしかに就職時などには、「学歴フィルター」というものがあり、高偏差値の大学の方が評価されます。ですが、希望する企業と「関係のない学部を卒業した人」と「合致している学部を卒業した人」では、後者が有利です。

つまり希望する学部に入れないのなら、ネームバリューのある大学に行っても、あまり意味がないのです。そのため、進路を決める際には、「学びたいこと」を優先した方がいいでしょう。

高校生の進路選択の悩みと解決方法まとめ

「やりたいことが見つからない」というのは、心理学の視点からすれば仕方のないことです。

それでも、「今の進路選択は将来を左右する大事なものだ」という意識を持って、真剣に考えてみてほしいです。

そのためには、「どんな職業があるのか」「自分は何が好きなのか」などを抽象的でいいので考えてみてください。情報がなければ、そこから何も導き出すことはできませんからね。

まずは、「情報を集める」ということに集中してみてください。

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