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自動車整備士志望の履歴書はどう書く?整備士だからといって変わったことは不要

履歴書を書く機会は、人生で何度かやってきます。

新卒で就職し、比較的長く勤めた人ほど、いざ書くとき困ることがあるかもしれません。

特に自動車整備士志望の場合、資格の記載など、履歴書作成の際に悩む事項もあるでしょう。ですが、心配しすぎるほどのことはありません。

自動車整備士の履歴書作成について見ていきます。

履歴書作成で悩む理由

自動車整備士志望か、そうでないかに関わらず、履歴書は面接時に必要な書類のひとつに過ぎません。

気にしすぎる必要はないのですが、それでもこんな心配があるかもしれません。

・就職のルール、業界のローカルルールに従っておらず、非常識と思われるかも

・パソコンで作った履歴書は印象が悪いかも

・保有資格の名称を正しく書かずに不快感を持たれるかも

・自撮りした写真で失敗するかも

まとめて回答すると「心配いりません」。

そもそも、こういった心配をする人は常識の備わった人です。自分が非常識ではないかと情報を調べる人は、ほぼ問題ないのです。

本当に常識のない人は、何に気をつけていいのかがわかりませんし、気をつけようともしません。

常識がなさすぎると確かに落とされます。履歴書の写真にプリクラを貼るなどですが、これなど履歴書以前の問題でしょう。

まれに、どんな業界であっても「勝手な常識」を抱いている経営者というのも存在します。たとえば、「手書きの履歴書でない志望者はダメ」などとおかしなことを要求するかもしれません。

勝手な常識を振り回す職場には、入社できなくて構いません。

むしろ幸いと思うべきでしょう。ブラック企業にこうした例がよく見られます。

さて次の項では、履歴書作成の細かいポイントを見ていきましょう。

履歴書作成の方法

履歴書の作り方を見ていきましょう。

履歴書の書き方に求められている常識は、決してそれほど確立したものではありません。

迷ったときは、確立していないルールに振り回されるより、人に不快感を与えるかどうかを考慮し、自分で判断して構いません。

それを念頭に置いてご覧ください。

整備士だからといって業界ローカルルールなどない

自動車整備士の募集だからといって、なにか特殊なことがあるかと心配する必要はありません。

世間一般と同じです。

履歴書の書き方について書かれたWebサイト等は、全面的に参考にして構いません。

ただし、中には常識でない内容を振り回すサイトもあります。

「こうしないと落ちる」という書き方がされている場合、話半分に読んだほうがいいでしょう。

整備業界も世間も、人を採用するに当たって、履歴書をじっくり読み込んでいるわけではありません。

常識的な内容になっていればいいのです。

履歴書はパソコンで可

履歴書は手書きのほうがいいと思う人もいるかもしれません。

達筆なら、そうでなくても読みやすい字なら確かに手書きの印象はいいのですが、時間を掛けて作るほど大きなメリットまではないと思っておきましょう。

それよりはどんな業界かを問わず、パソコンが使える人だとアピールしたほうがずっと有利になります。

パソコンで作る履歴書は、家庭のプリンタに合わせたA4サイズでOKです。

電送する際も、A4サイズのほうが先方にとっても印刷しやすいのでメリット大です。

履歴書のフォーマットは、Web上にたくさんあります。使いやすいものでOKです。

保有資格は正式名称が基本だが、簡略化してもいい

学歴、職歴を書く際には、学校や会社の正式名称を記載します。「高校」でなく「高等学校」、それから会社名のマエカブ、アトカブなど間違えないようにしてください。

これと同様に、特に自動車整備士の転職の場合、資格の記載に際しては、正式名称を書くのが基本です。

次の通りです。

・一級小型自動車整備士

・二級ガソリン自動車整備士

・二級ジーゼル自動車整備士

・二級自動車シャシ整備士

・二級二輪自動車整備士

・三級自動車ガソリン・エンジン整備士

・三級自動車ジーゼル・エンジン整備士

・三級自動車シャシ整備士

・三級二輪自動車整備士

・自動車車体整備士

・自動車電気装置整備士

・自動車タイヤ整備士

二級と三級とで、資格の正式名称が違うのがやや困ります。

もっとも、漢数字をアラビア数字にしたり、「三級ガソリン自動車整備士」と縮めて記載したりした程度で問題などありません。

同じ年度に複数取った場合、「2級自動車整備士(ガソリン・ジーゼル)」と1行にまとめても特に問題ありません。

整備士以外の資格について

自動車免許については、複数あればすべて記載します。

ただし、原付免許を取ったあとで普通免許を取った場合など、不要な原付免許を省略しても構いません。

各種検定(英検や漢字検定など)は、目安として2級から記載しましょう。

せっかくなので3級を書いておきたいと思っても、なんらアピールになりません。

写真は専門家が望ましいが、自撮りでも構わない

顔写真の印象は、意外と見た人を支配するものです。

好印象を持たれたほうがいいことは確かですので、街の写真屋さんで証明写真を撮ってもらうのはおすすめです。

とはいえ、きれいに撮れていれば、実のところなんでも構いません。

証明写真の自動撮影機でも、自撮りでも(他人に撮ってもらう方がいい)OKです。

自撮りの場合、脱帽、背景無地です。

要は、写真はいいものに越したことはないが、だからといってお金を掛ければ見合う価値があるというほど重要でもないのです。

専門家以外に撮ってもらう場合は、口角を上げることを意識しましょう。

服装はスーツが無難です。これに関しては、普段着だとさすがにNG(常識がないと思われる)です。

顔写真は、基本的には履歴書に貼るものですが、直接、画像としてパソコンで作った履歴書に挿入してしまっても構いません。

ただ、プリント並みにきれいに出力されていることが重要です。

配慮と、絶対にしてはならないこと

履歴書のルールは、ありそうで意外と絶対ではないことを先に述べました。

ところで、中には力の入れどころを間違ってしまう人もいます。

就職活動、特に中途採用時については人に教わる機会がないため、仕方ないところもあります。ですが、人としての配慮を誤ってしまう応募者もいるという話です。

写真の再利用

写真がもったいないので、不採用で返却された履歴書から、写真を剥がして使う人がいます。

水に漬けてきれいに糊を剥がし、折り目等一切なく剥がせば、別に構いません。

ですが、中には無理やり剥がしたシワだらけの写真を次の履歴書に貼ってしまう人がいます。

それで落とされ続けることに気づいていない点が、最大の問題です。

こんなことをするぐらいなら、画像で挿入したほうがずっといいのです。

志望動機に力を入れすぎる

履歴書、または経歴書を作る際、志望動機は重要です。ですが、力を入れすぎると失敗します。

まだ知らない職場について、「自分の考える職場改善の方法」「整備士としてのあり方」まで書いてしまったら、面倒な人と思われるかもしれません。

ひとつの書類に過ぎないのですから、突出しすぎていいことはありません。

封筒は応募書類だとわかるように

履歴書を送付する際の、おすすめ事項です。

・宛先の末尾は「採用ご担当者様」とする(名前を知っていればその人に)

・封筒の左隅に「応募書類在中」と記載しておく

ちょっとした行き違いを防ぎたいものです。

それから、意欲を見せようと「速達」「書留」で送る人もいますが、費用が掛かるだけで、採用担当者には響きません。普通郵便で十分です。

履歴書は普通が一番

履歴書で採用が決まるということはほぼありません。

一つの書類として、無難なものを用意しておけばそれで十分です。

書類よりも面接に力を入れましょう。