通信教育で取得できる資格、講習を受ければ取得できる資格、学科試験に合格すれば取得できる資格。世の中には難易度の違う資格が沢山あります。
様々ある資格の中で自動車整備士資格は国家資格であり、学科試験と実技試験の両方に合格することで取得することができます。
自動車整備士資格の試験には実技試験もあるの?難しいんじゃないの?
今回はそんな難関に感じる自動車整備士資格の実技試験を詳しく解説していきます。

自動車整備士資格は複数の資格にわかれています。どの資格であれ取得すれば自動車整備士として仕事を行うことができますが、資格の種類によっては仕事の制限がもうけられています。
自動車整備士資格のどの種類の資格を取得するにも学科試験と実技試験両方に合格する必要があります。
自動車整備士資格は1〜3級までの自動車整備士資格と特殊整備士資格があります。
1級自動車整備士資格を最上位としていて、各級の中や特殊整備士資格の中でも複数の資格にわかれています。
当然のことですが、それぞれ資格の種類により学科試験、実技試験共に内容が変わってきます。
1級自動車整備士資格は小型自動車、大型自動車、二輪自動車にわかれていますが、2級自動車整備士資格との差別化が難しいために小型自動車のみ試験が実施されています。
2・3級自動車整備士資格はガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、シャシー、二輪自動車にわかれています。この内、二輪自動車と3級ディーゼルエンジンは受験する人がいないために直近での実技試験は行われていません。
特殊整備士は車体整備士、タイヤ整備士、電気装置整備士にわかれていますがどれも直近での実技試験実施は行われていません。更にタイヤ整備士に関しては需要がないために試験そのものが実施されていません。
自動車整備士資格の試験は学科試験と実技試験に合格する必要があると言いましたが、先に行われる学科試験に合格しないと実技試験には進めません。
学科試験の対策としては過去問題を解くことで、過去問題をスムーズに解けるようになることで合格する確率は格段に上がります。
学科試験で注意する点としては◯✕問題の語尾の違いで、『〜である』や『〜ではない』によって回答が変わってくるのでケアレスミスの無いようにしましょう。
また、法律問題では『後方〜メートル』や『高さ〜メートル以内』等の数字を使う問題が多いので、数字は確実に覚えるようにしましょう。
自動車整備未経験の人が自動車整備士資格に合格することはありません。
そもそも、無資格者が最初に受験する3級自動車整備士資格の試験は、自動車整備工場で1年以上の実務経験を積まなければ受験資格が与えられません。
仮に受験できたとしても合格できるのは学科試験までです。実務経験者でも合格率の低い実技試験に未経験者が合格することはまずあり得ません。

冒頭で詳しく解説と書きましたが、実技試験の内容は大項目しか公表されていません。
実技試験は学科試験のように過去問題を解くことで対策できるわけではありません。
もちろん、過去に出題された問題を受験経験のある人に聞くのはプラスに働きますが、まったく同じ問題が出題されるとは限りません。
例えば測定物の測定問題も測定物がエンジンのピストンなのか動力伝達装置のシャフトなのかで計り方や選ぶ工具が変わってきてしまいます。
実技試験ではあらゆる状況に柔軟に対応できる準備をしていくことが大事です。
試験問題を人間が作っている!って言われても当たり前だろとしか思いませんよね?
でも、これは自動車整備資格の試験対策としては凄く重要なんです。
例えばエンジンが不調という故障探求問題が出題されたとします。エンジンは『良い火花』、『良い混合気(燃料)』、『良い圧縮』の3大要素により作動しています。
エンジンが不調ということは3大要素のうちどれかが失われている可能性が高くなります。
この3大要素のうちどれが失われているかと考えるときに、問題を作った人の立場になってみましょう。
問題を作る人は正常なエンジンの自動車に不調になる設定を入れて問題を作っています。
3大要素のうち『良い火花』は不良になった点火プラグと交換することで簡単にエンジン不調にできます。『良い混合気(燃料)』も接点不良になった燃料ポンプのリレーと交換することによって簡単にエンジン不調にできます。
残る1つ『良い圧縮』はエンジンをオーバーホールして劣化したピストンリングやピストンと交換したり、バルブのシム等を交換しなければなりません。
エンジンオーバーホールを行うのには10時間以上の時間を要します。不調の設定を入れた自動車はまた正常な状態に戻さなければなりません。
10時間以上もかけて不調の設定を入れて10時間以上かけて正常な状態に戻す。片や10分程度の作業で不調の設定が入れられて、すぐに元に戻せる。
もうわかりますよね?故障設定に時間のかからない設定をいれてくるって?
3大要素のうち1つは考えなくていいんです。(実際の仕事現場ではダメですよ。)
実技試験では設定できる場所とできない場所があることを把握しましょう。
1級自動車整備士資格は2級自動車整備士資格との差別化が難しく長年試験の実施が行われませんでした。
次世代カーの登場により平成14年より1級小型自動車資格のみ試験が実施されるようになりました。
平成14以前より自動車整備士の職についていたいた人がスキルアップの為に受験をするために、他の資格に比べると実技試験の受験者数が多く、直近の平均で毎年約250人程実技試験を受け約55%の合格率となっています。
試験内容は基本工作、点検・分解・組み立て・調整及び完成検査、修理(故障診断)、機器・工具の取り扱いの4セクションを40分で行います。
2級自動車整備士資格の実技試験は基本工作、点検・分解・組み立て調整及び完成検査、一般的な修理、機器・工具の取り扱い4セクションで30分で行われます。
1級自動車整備士資格の実技試験とは異なり、故障修理が難度の低い一般的な修理となっています。判断の容易な故障修理問題が出題されることが多くなっています。
直近の実技試験では、2級ガソリンエンジンは、毎年平均で約40人程が受験をしていて合格率が約40%となっています。
2級ディーゼルエンジンは、毎年平均約10人程が受験していて合格率が約20%程度となっています。
2級シャシーは毎年平均2人受験していて合格率が約20%程となっていますが、受験する人が少なく、受験する人がいない年もあります。
前述したように2級二輪自動車整備士資格の実技試験は受験者がいないために直近での実施はありません。
3級自動車整備士の実技試験の内容は2級自動車整備士資格試験の内容と同様で30分の試験となります。
2級自動車整備士資格試験との違いは一般的な修理が簡易な修理となっているので消耗品の交換等となります。
3級ガソリンエンジンは直近で毎年平均約170名程受験していて合格率が約61%となっています。
3級シャーシは直近で毎年平均50人程が受験をしていて合格率が約62%となっています。
前述したように3級ディーゼル、3級二輪自動車の実技試験は受験者がいないために直近での実施はありません。
特殊整備士資格の実技試験は1級自動車整備士資格は1級自動車整備士資格の実技試験と同様のセクションで40分で行われます。
前述したように特殊整備士資格の実技試験は受験者がいないために直近での実施はありません。
・学科試験と実技試験の両方を重視しましょう。自動車整備士資格試験は学科試験と実技試験の両方があります。学科試験では法規や基礎知識が問われ、実技試験では実際の整備技術が求められます。両方の試験にしっかりと対策するよう心がけましょう。
・教科書や参考書を活用しましょう。公式の教科書や過去の問題集など、信頼性のある参考書を使って学科試験の範囲を網羅的に勉強しましょう。また、解説付きの問題集を使うと、間違った問題の理解も深まります。
・実技試験の実習を積みましょう。実技試験は実際の整備作業が要求されるため、実際に手を動かして整備の実習を行うことが大切です。専門学校や教習所での実習や、実務経験を活用して技術を向上させましょう。
・過去の試験問題を解きましょう。過去の試験問題を解くことで、試験の傾向や出題内容を把握できます。特に実技試験は実際の作業に近い内容が出題されることが多いので、実践的な問題に慣れることが重要です。
・計画的に学習を行いましょう。長期間の計画を立てて学習を進めることで、無理なく知識を吸収できます。毎日少しずつ学習することで、試験前に急いで学ばなくても済みます。
・合格体験談やアドバイスを参考にしましょう。合格した人々の体験談やアドバイスを参考にすることで、試験対策や勉強方法についてのヒントを得られます。特に実技試験の合格体験談は貴重な情報源です。
これらの試験対策と勉強方法を上手に組み合わせることで、自動車整備士資格試験に向けて効果的な準備を行いましょう。

自動車整備士って日本全国に沢山いるのに実技試験の受験者数の少なさに違和感を覚えませんでしたか?
実はほとんどの自動車整備士は実技試験を行わずに資格の取得をしているんです。
自動車整備士資格の実技試験は自動車整備士養成施設の専門学校(一部、高校や大学)に通うことで免除になるんです。つまり、学科試験に合格することで資格の取得ができてしまうんです。
自動車整備士養成施設の専門学校に通えば実技試験が免除になるラッキー!これはダメな考え方です。
実技試験が免除になるとはいえ、卒業後には自動車整備士として働くのですから実技試験に合格するくらいの技術力を身に付けなければいけません。
関東工業自動車大学校では授業の8割を実技講習で行います。
技術力を身に付けながら資格取得を目指すなら関東工業自動車大学校に行きましょう!

自動車整備士資格の実技試験に合格することは、単に試験を一つ突破したという意味だけではありません。現場目線で見ると、それは「自動車整備士として正式に評価されるスタートラインに立った」という明確な証明になります。学科試験だけでは判断できない作業手順や安全確認、現場対応力を一定水準で備えていることを、第三者が客観的に示してくれるのが実技試験です。そのため、合格後は職場内での見られ方が変わり、任される仕事やキャリアの選択肢にも違いが生まれます。
また、就職や転職の場面でも、実技試験合格者を前提とした求人が多く、選べる働き方が一気に広がります。この章では、実技試験に合格することで具体的に何が変わり、どんなキャリアにつながっていくのかを、現場の実情を交えながら分かりやすく解説していきます。これから受験を考えている方は、自分の将来像を思い浮かべながら読み進めてみてください。
実技試験に合格する最大の意味は、自動車整備士として「一人前の入り口」に立てる点にあります。現場では、資格を持っているかどうかで見られ方が大きく変わります。学科試験だけ合格している状態では、知識はあるものの実作業は未知数と判断されがちです。一方、実技試験に合格していると、基本的な整備手順や安全確認、工具の扱い方を理解していると評価され、信頼の土台ができます。
実際の現場では、「資格を取ったなら、ここまではできるはず」という暗黙の基準が存在します。これはプレッシャーでもありますが、同時にチャンスでもあります。補助作業ばかりだった整備士が、徐々に主体的な作業に関われるようになるのは、実技試験合格が一つの区切りになるケースが多いです。先輩や上司からの指示の出し方も変わり、説明を受ける側から意見を求められる立場へと少しずつ移行していきます。
また、資格を持っていることで、自分自身の意識も変わります。「資格を取ったのだから、現場で通用する整備士として振る舞おう」という責任感が生まれ、仕事への向き合い方が前向きになります。実技試験合格はゴールではなく、評価される整備士になるためのスタート地点です。ここからどんな経験を積むかを意識することで、将来のキャリアは大きく変わっていきます。まずは今の職場で、資格をどう活かせるかを考えてみることが次の行動につながります。
実技試験に合格すると、就職や転職の場面で選べる求人の数と質が大きく変わります。自動車整備士の求人には、「資格保有者のみ」「実技試験合格者優遇」といった条件が設定されているものが少なくありません。これは、即戦力として現場に入れるかどうかを重視しているためです。実技試験に合格していない場合、そもそも応募できない求人が存在するのが現実です。
特にディーラーや認証工場、指定工場と呼ばれる一定基準を満たした整備工場では、資格の有無が採用判断に直結します。実技試験に合格していることで、「入社後に一から教える必要が少ない人材」として評価され、面接でも話が進みやすくなります。結果として、給与条件や勤務環境の選択肢も増え、キャリアの主導権を自分で握りやすくなります。
また、転職を考えていない人にとっても、求人情報を見ることは大切です。自分が今どのレベルの市場価値にいるのかを知ることで、現職での立ち位置や今後の目標が明確になります。実技試験に合格していることで、初めて比較検討できる世界が広がるのです。今すぐ転職しなくても、選択肢を持っている状態を作ることが、長期的なキャリアの安定につながります。一度、自分の条件で応募できる求人を確認してみることをおすすめします。
実技試験に合格すると、現場で任される作業内容が明確に変わっていきます。合格前は、部品の準備や清掃、先輩の補助作業が中心だった人も、合格後は一つの作業を最初から最後まで担当する機会が増えていきます。これは単なる作業量の増加ではなく、「結果に責任を持つ仕事」を任されるようになるという意味です。
責任範囲が広がると、当然プレッシャーも感じます。しかし、その分成長スピードは格段に上がります。自分の判断で作業を進め、問題があれば報告し、改善する。この一連の流れを経験することで、整備士としての自信が積み上がっていきます。現場では、資格を持っている整備士に対して「考えて動くこと」が期待されるため、指示待ちの姿勢では評価されにくくなります。
また、任される仕事が増えることで、上司や先輩との会話の内容も変わります。単なる作業指示ではなく、「どう思うか」「次はどうするか」といった相談が増え、チームの一員として扱われるようになります。こうした経験の積み重ねが、将来のサービスフロントや管理職への道につながります。今後を見据えるなら、任された仕事をただこなすのではなく、自分なりに工夫し、振り返る習慣を持つことが重要です。その一歩が、次のキャリアを切り開く力になります。

自動車整備士としてスキルアップをするために更に上の級の自動車整備士資格を目指すのは凄く素晴らしいことです。
しかし、仕事と試験勉強を両立させるのは物凄く大変です。
現在、最上位となっている1級自動車整備士資格は4年制の専門学校に通うことで取得が容易になります。
自動車整備士として就職をする前に自分の将来のプランを考えて取得できる資格は取得できるうちに取得することをオススメします。
参照:自動車整備士はどんな仕事?仕事内容、資格は働きながら取れるか等を解説
参照:【特定技能1号】自動車整備分野|受け入れの要件や業務内容・試験について詳しく解説