実は稼げる、期間工の仕事ってご存じですか?
実は自動車整備士学校から期間工に就職するのは、意外とありな選択肢なのです。
今回は、期間工の仕事内容や自動車整備士学校から期間工になるメリットなどをご紹介していきます。
就職のひとつの選択肢として、参考にしてみてください。
自動車整備士の期間工とは、トヨタ、日産、マツダなど大手車メーカーが募集している、期間限定の仕事です。
基本的に時給制・もしくは日給制の給与形態をとっており、一般的なの自動車整備士の給与と比較すると、実質的な給与はとても高くなる傾向があります。
はじめに自動車整備士の期間工といいましたが、実はメーカーの期間工は、自動車整備士とは仕事内容が大幅に違います。
まずは、期間工の仕事内容からご紹介していきます。
期間工の仕事は、「自動車を整備する仕事」というよりも、「自動車を作る仕事」に近い仕事をしていくことになります。
自動車の作り方は、どのメーカーでも大体同じになってくるため、仕事内容はだいたいどのメーカーでも同じです。
大きく分類すると、
のような仕事がメインになってきます。
最初からハッキリ言っておくと、「期間工の仕事は、全くキツくない」です。
自動車整備士の仕事は、3K(きつい、危険、汚い)の3Kと呼ばれる仕事のうちの一つですが、期間工の場合はそういった仕事はごく一部です。
さて、ここからは、各メーカーの、本記事を執筆した2022/8/29時点での各メーカーの期間工の仕事をまとめています。
トヨタの期間工の仕事内容は、以下のような仕事です。
ご覧になっていただいて分かる通り、基本的に単純作業、難しい仕事は実はほとんどありません。
続いてホンダの場合も紹介していきます。
ホンダの期間工の仕事内容は、以下のような仕事です。
やはり、トヨタとかぶる部分が多いですが、ホンダの場合は溶接の工程が加わってきます。
ですが、実際に溶接をするわけではなくあくまで製品を溶接機械にセットし、回収するだけの工程です。
やはり、基本的に単純作業の繰り返しの場合が多いです。
続いて、スバルの場合です。
スバルは、期間工の仕事範囲が常に広い傾向があります。
マシンオペレータの求人も出ていて、名前だけ聞くとかなり難しい仕事のような気がしますが、実際は「必要に応じてスイッチを押す」ことと「マニュアル通りに機械を点検する」のが仕事内容のため、実は単純で簡単な仕事です。
他の大手車メーカーにおいても、仕事の内容はほとんど同じです。
基本的に単純作業をすることになるので、「体力的にキツい」ということはまずないでしょう。
期間工は正社員ではないので、期間工への就職には抵抗がある方も多いかもしれません。
ですが、自動車整備学校を出る方が期間工になることには、以下のような4つの明確なメリットがあります。
それでは、個別に解説していきます。
期間工はご紹介した以外にも、比較的重労働な過程の仕事もあります。
しかし、自動車整備学校を出ていて車の知識がある方は、検査・検品など、車の知識を必要とする部署に配属することが多いです。
そのため、体力的にキツい仕事を振られることはあまりありません。
給与的には他の工程とほぼ変わらないので、悪い言い方でいってしまうと「自動車整備学校を出た期間工は、楽をして稼げる可能性が高い」のです。
期間工は正社員ではないため、次回以降の就職が難しいイメージがありますが、実際には正社員登用を行っている期間工の募集も多いです。
正社員登用の試験には、毎回非常に多くの期間工が応募してきますが、実はその多くが整備士の資格を持っていない実情があります。
そのため、自動車整備学校を出て、自動車整備士の資格をすでに有している人は、その時点で有利なスタートを切れているのです。
日常の業務態度によっても正社員登用のチャンスは大きくなるので、普段から真面目に仕事をしていればチャンスが訪れます。
新卒で大手自動車メーカーに直接入社をするのは難しくても、期間工から正社員になっている人もたくさんいるので、このような昇進ルートを目指していくのは非常にアリな選択肢でしょう。
期間工は文字通り期間が終わったらその時点で契約終了ですが、このタイミングでまた別のメーカーの期間工を回っていく選択肢もあります。
これにより、何度もいろいろな車メーカーの正社員を目指していくことが可能です。
また、同じメーカーで期間工を再契約するという選択肢もあります。
どちらの方法にせよ、期間工の契約終了時に正社員になることは比較的難しいですが、期間工を繰り返していくことで収入を切らさず仕事をしていくことができます。
期間工は、ハッキリ言って給料がいいです。
通常の勤務日額は1万円程度の金額となることが多いですが、実際にはこれに残業、深夜手当などといった手当がどんどん加わり、30~40万円程度の月給となるケースがほとんどです。
今の世の中、それなりの大企業に就職しても、新卒でいきなり月給30万円以上もらえるところはまずないでしょう。
そのため、期間工でお金を貯めて、生活基盤を充実させていくことができます。
また、寮などを完備している募集も多いため、さらに生活にお金がかからなずお金がどんどん貯まっていくということもあるでしょう。
以上のことから、若いうちに期間工でお金を貯めながら、正社員登用を目指していくというのは、実はかなり「アリ」な選択肢といえるのです。
期間工のメリットを並べてきましたが、期間工は向いていない人もいます。
以下の2つの特徴に当てはまる人は、期間工はやめておいたほうがいいかもしれません。
それぞれ、解説していきます。
先述したように、期間工の仕事は、そのほとんどが単純作業です。
間に休憩を頻繁に挟むにしても、長時間の単純作業をしていくことになります。
そのため単純作業が根本的に苦手で集中力が保てない人は、期間工は向いていません。
割り切って、中小企業の正社員から目指していくのがいいかもしれません。
期間工の仕事は、基本的に夜間・深夜にまでわたる仕事です。
そのため、生活リズムを崩すと簡単に体調を崩してしまう人や、昼間寝ると今度は夜寝られなくなってしまう人などは、あまり向いていないかもしれません。
ただし、このような人でも、半月くらいすれば慣れてしまうというケースがほとんどのようなので、実はそこまで気にしなくてもいい点かもしれません。
実際に期間工の仕事を探していく際の、チェックすべき項目を解説していきます。
まず、この社員登用の有無については、真っ先に確認すべきでしょう。
新卒でわざわざ期間工に就職することの目的は、「周りよりお金をもらう」ことと「正社員登用を狙う」ことです。
求人の募集要項に、社員登用の有無と、今までこの募集から社員登用した人数が書いてあるはずです。
その内容をしっかりチェックし、正社員に登用される可能性が高い期間工を狙っていきましょう。
募集要項には収入例が記載していることがほとんどですが、部署により勤務時間に差があることがほとんどで、実際の給与の内容には配属先によってばらつきがあります。
ここで、給与の増加分として確実なのは、皆勤手当などの手当の情報です。
このような手当は、どこに配属されても必ず同じとなるので、しっかりチェックしておいた方がいいでしょう。
また、期間工の求人によっては、配属先が決まっている求人もたまにあります。
日産の期間工がこの点については安心で、仕事内容・配属先が求人に詳しく書いてあります。
実際の収入の内容が不安な方は、日産の期間工からスタートしてみるのもいいでしょう。
自動車整備士学校から期間工に就職することには、給料が高い、正社員登用が狙えるなどの明確なメリットがありました。
実際、期間工から正社員に登用する制度は各メーカーで強化している傾向にあり、期間工からの正社員登用は今が狙い目かもしれません。
就職先が上手く見つからなかった際の選択肢として、期間工があることは覚えておくと良いでしょう!