現在の働き方として自身のスキルアップの為に転職を複数回行い、年収面や環境面でより好条件の職場を求めることは珍しくなくなりました。
自動車整備士も例外ではなく、自動車関連企業への転職や営業職への転向等、好条件の職場を求める人が多くなってきています。
中には自動車産業に関係のない他業種に転職をする人もいますし、逆に他業種から自動車整備士に転職をしたいと考える方もいると思います。
今回は自動車整備士が有利となる転職先や自動車整備士に転職する方法を解説していきます。
自動車整備士の世界では目の前にエージェントが現れてヘッドハンティングされるなんてことは、ほぼありません。
関連する企業から人手が足りないから手伝ってもらえないかというようなお話を頂くことは多々ありますが、ヘッドハンティングとは違い現状より好条件の職場となる保証はありません。
どの職業でも転職をする際には関連企業からの誘いを受けたり、知人の紹介を受けたり、ハローワークや転職サイトを利用して好条件の職場を探したりします。
自動車整備士も転職をする際には同様の行動を行い、自身の求める条件にあった職場を探すようになります。
自動車整備士の転職先として1番多いのが
、自分の働いている自動車整備工場とは別の自動車整備工場です。
カーディーラーは土・日・祝日はお客様が多く来店する為、休業中になることはありません。家庭の事情等により土・日・祝日が休業日となる民間の自動車整備工場にカーディーラーから転職する自動車整備士が多いです。
また、自動車整備工場によっては運営面の問題から整備主任者や自動車検査員を任命する人数が決まっていて、資格を取得していても手当てが貰えない状況になっているので手当ての貰える自動車整備工場に転職する自動車整備士も多いです。
自動車整備工場から別の自動車整備工場への転職は自動車整備士資格を活かしたキャリアアップに繋がる転職となります。
また、自動車整備士資格を活かして自動車整備工場から自動車板金工場へ転職する自動車整備士も多いです。
自動車整備工場で仕事をしていると自動車電装品メーカーの人やタイヤメーカーの人、部分卸売業の人、損害保険の人達等と仕事上の付き合いをしていくことになります。
仕事上の付き合いとはいえ、お互いの仕事の悩み等を話し合ったりするので、転職の誘いをされることがあります。
自動車整備工場に関連する企業は自動車の知識が必要となり、自動車整備士が転職すれば活躍できる場はあるのですが条件面についてはよく話し合う必要があります。
自動車整備工場や自動車整備工場に関係する仕事以外にも、自動車整備士養成施設の専門学校の講師やガソリンスタンドのスタッフ等、自動車整備士資格を活かせる仕事があります。
自動車整備士養成施設の専門学校の講師は自動車に関する知識が必要なのは勿論のことですが、自動車整備士として得た経験を生徒に教えることで次世代の優秀な自動車整備士を育成することができます。
ガソリンスタンドのスタッフはタイヤ交換やオイル類の交換を行うので自動車整備士の経験が役にたちます。また、近年では国から自動車整備工場の認証や指定を受けて車検や点検作業を行うガソリンスタンドが増えてきているのでガソリンスタンドのスタッフ兼自動車整備士として活躍することができます。
新車・中古車を販売しているカーディーラーでは自動車整備士から営業職へと転向することがあります。
職場は変わらないので転職とはニュアンスが変わってしまうのですが、自ら望んで営業職になったり、本部指示により営業職になることがあります。
カーディーラーでは自動車整備士で入社して営業職になってから店長になる人が数多くいます。
カーディーラーの自動車整備工場内の仕事と営業職の仕事の両方を監督する立場の店長は両方の仕事の流れを把握しなければなりません。
営業職から自動車整備士に転向するのには自動車整備士資格を取得しなければいけないので、仕事の効率が良かったり、後輩育成が上手だったり、自動車整備工場全体のマネジメントができる自動車整備士は将来の店長候補として本部より営業職への転向の辞令がおりることがあります。
自動車整備士の年収は全国の就労者の平均年収より約60万円ほど低く、収入を増やす為に自動車整備士以外の業種へと転職してしまう自動車整備士もいます。
自動車整備工場では自動車整備士の高齢化と人員不足が問題となっています。カーディーラーを中心に給与額を上げて問題解決をする動きをしていますが、それでも全国の就労者の平均年収には届かないため、見切りを着けて他業種へ転職してしまう自動車整備士も多数います。
自動車産業以外の企業に就職をしてから自動車整備士に転職するのはかなり難しいです。
自動車整備士になるのには国家資格の自動車整備士資格が必要で、無資格者の中途採用を行っている自動車整備工場はほぼありません。
年齢にもよりますが自動車整備士資格を取得しても自動車整備士への転職は非常に難しいです。
自動車整備工場で求めている人材は2級自動車整備士以上の資格を取得している人です。2級自動車整備士資格を取得するには最短で2年を要します。
20代前半で前職を退職し、2年間自動車整備士養成施設の学校に通い資格を取得することで新卒扱いで採用してくれる自動車整備工場があるかもしれません。
しかし、自動車整備工場が中途採用で求めるのは自動車整備士資格を取得していて自動車整備士経験のある即戦力となる人物です。20代後半以降の年齢で実務経験のない人を採用することはほぼありません。
他業種から自動車整備士に転職をするのは難しいですが、自動車が好きでどうしても自動車整備士になりたいという人は、専門学校に通った後に中途採用してもらえる自動車整備工場を探してから自動車整備士資格を取得するようにしましょう。
自動車整備士資格は無資格者でも自動車整備工場で実務経験を積むことで受験資格が与えられます。
ですが、前述したように中途採用で無資格者を受け入れる自動車整備工場はほぼないので、転職目的で自動車整備士資格の取得を目指す人は自動車整備士養成施設の専門学校に通うのがベストです。
ほとんどの自動車整備士養成施設の専門学校では2年制の2級自動車整備士コースと4年生の1級自動車整備士コースを設けています。
転職目的で自動車整備士資格を取得するには2年制の2級自動車整備士コースを選ぶことをオススメします。
1級自動車整備士コースでは自動車の高度な故障診断や次世代カーの電子制御システムの知識を得ることができます。
次世代カーの時代になり1級自動車整備士の需要が高くなってきていますが、現在の自動車整備工場では2級自動車整備士が在籍していればほぼ全ての業務が行えるので、転職目的で自動車整備士資格の取得を目指す場合は資格取得までの年数が少ない2級自動車整備士コースを選ぶのがベストです。
転職目的の資格取得だと年齢の関係や転職先の自動車整備工場の都合を考えると、1級自動車整備士資格を取得するために4年間という時間を費やすのはあまりにも長すぎます。
1級自動車整備士資格は2級自動車整備士資格を取得後に自動車整備工場で3年の実務経験を積むことで受験資格を得ることができます。
自動車整備士養成施設の専門学校に通うより1年遠回りしてしまいますが、自動車整備士に転職する人は2級自動車整備士資格を取得して実務経験を得ながら勉強をして、1級自動車整備士資格を取得するのが理想のかたちとなります。
自動車整備士資格を取得できる自動車整備士養成施設の専門学校は数多く存在しています。
前述したように自動車整備工場では中途採用に即戦力となる人物を求めています。即戦力となる自動車整備士は自動車の知識はもちろんのこと、実務経験がどれだけあるのかによって差がつきます。
自動車の知識は自宅等での自習によっても得ることができますが、実務経験は自動車の整備をしなければ得ることができません。
関東工業自動車大学校では1年間の授業のうち8割が実技研修となっていて、実技研修を中心に自動車の知識を養っていくので、卒業後に自動車整備工場の即戦力となることができます。自動車整備士への転職を目指す人は関東工業自動車大学校に通い、即戦力となる自動車整備士を目指しましょう!
転職は新しい環境で仕事をするので自身のスキルアップやキャリアアップを強く望んで仕事に取り組まなければなりません。どんな職種のどんな企業でも楽をして収入を得ることはできません。
転職をするにあたって自分が職場にどんな条件を求めているのかを明確にして、その条件に見合う仕事をする必要があります。
転職先では必要に応じて資格の取得を求められます。求められた要求を全てこなすことによって自分の求める職場環境となります。転職して成功だったか失敗だったかは自身の力とやる気に左右されます。