就活生が就職先に求める条件のランキングで1位が職場の雰囲気の良さ、2位が給与・待遇の良さ、3位が仕事内容の魅力度となっています。
自動車整備士を目指す人にとっても就職先の条件として重要なポイントとなります。
現在、自動車整備工場では自動車整備士の高齢化や人員不足となっている為、自動車整備士を目指す人は就職活動をする際には明確な就職条件を持つことが必要となります。
(出典元 写真AC フリー素材)
カーディーラーや民間の自動車工場では自動車整備士の高齢化や人員不足が深刻化しており、数多くの自動車整備工場が自動車整備士の求人を行っている為に自動車整備士を目指す人にとっては就職しやすい状況になっています。
自動車整備士を目指す人はより好条件の自動車整備工場に就職するために、就職をしようとしている自動車整備工場の現状をよく把握するようにしましょう。
自動車整備士の仕事はどこの自動車整備工場でも同じだろうと思う方がいるかと思いますが、自動車整備工場によって仕事の流れや仕事のやりがいが大きく変わってきます。
自動車整備工場によっては仕事の効率を上げるために、車検・点検班と一般整備班にわかれて仕事をしている所があります。車検・点検は定型作業の為、流れ作業のようになり、自身のスキルアップを望む人にとってはやりがいを感じられなくなってしまいます。
また、自動車整備工場によってはある程度の経験を積むまで故障診断等の一般整備や分解整備を作業させない所もあります。自身の希望の条件に合うか就職前に企業訪問するなど、実際に話を聞いて確認することをオススメします。
従業員の多いカーディーラー等では従業員満足度(ES)を重視している所が多いですが、残念ながら自動車整備工場全体をみると従業員満足度(ES)が低い状態にあります。
自動車整備士は現在高齢化しています。学生時代に教師の体罰が当たり前だという世代が中心となって作業をしている自動車整備工場では従業員満足度(ES)に対する意識が低い所が存在しています。
自動車の修理はネジ1つの締め忘れでお客様の命を奪ってしまうかもしれないので、ミスをした時は厳しい言葉をかけられます。従業員満足度(ES)の低い自動車整備工場では更に辛辣な言葉をかけられる可能性があります。
自動車整備工場への就職活動を行う際には年齢が近い先輩の意見を聞いて自動車整備工場の雰囲気を確認するようにしましょう。
日本全国の就労者の平均年収が約460万円に対して自動車整備士の平均年収は400万円前後となっており、自動車整備士の年収は日本全国の就労者の平均を若干下回っているので給料の高い職業とは言えません。
高齢化が問題となっている自動車整備士の平均年収が400万円前後なので、新入の自動車整備士や若手の自動車整備士の年収は更に低くなってしまいます。
(出典元 写真AC フリー素材)
自動車整備士の仕事に限らず、仕事をして得られる収入は自身のレベルアップやモチベーションアップに大きな影響を与えます。
他業種に比べて年収の低い自動車整備士は他業種に就職をした同級生等との収入格差があることによりモチベーションが下がってしまい転職をしてしまう人が多数います。
自動車整備工場でメインとなる仕事は車検や点検です。車検代としてお客様に10万円の請求をした時に約半分は重量税や自賠責保険料といった法定費用となり自動車整備工場の利益とはなりません。残りの5万円から部品代や光熱費、人件費等を差し引くと自動車整備工場の利益は1割にも満たない数千円程度になってしまいます。
利益率の低い車検・点検をメインに運営を行っている自動車整備工場では従業員の給料を上げにくい状況となっています。
カーディーラー等は利益率の高い新車や中古車販売で得た利益で自動車整備士の給料を補っているので民間の自動車整備工場に比べて給料が高い傾向にあります。
自動車は人が生活をするのに必ず必要なものとなり、その自動車を修理する自動車整備士も人が生活をするのに欠かせない職業となります。
現在、若者の自動車離れ等により自動車整備工場では自動車整備士不足が深刻な問題となっています。
自動車整備士不足を解消する為にカーディーラーを中心に従業員満足度(ES)の改善や給与の見直しが行われており、徐々に自動車整備士の平均年収も上がってきています。
今後も自動車整備士の需要がなくなるということはないので、自動車整備士の平均年収は上がり続ける見込みとなっています。
AI技術による自動走行システムの普及などにより、自動車整備士の業務内容も変化します。
電気自動車やハイブリッド車などは電子制御システムが多く使用され、従来の自動車よりも複雑化されます。
この自動車業界での技術進歩に、まだ整備士の育成が追いついていないと言われています。
今後、自動車整備士として活躍するには、先進技術に対応する知識や技術、作業経験は不可欠となってきます。
自動車整備士として、活躍して年収を上げたい場合は率先してこの先進技術の技術を学ぶことが必要だと考えます。
前述したように自動車整備工場の運営は非常に厳しく、人員を1人補充したり給与を増やすには仕事量を増やさなければなりません。仕事量が増えるということは自動車整備士一人一人の負担が増えることとなります。
自動車整備工場に新入社員として入社した際は、仕事の流れが把握できずに先輩の仕事を中断させてしまうことが多々あると思います。人員が増え、仕事量も増える中で自分の仕事を中断してまで新入社員に仕事を教えるのはかなり大きな負担となります。
新入社員として自動車整備工場に入社した場合は給与アップを目指すより先輩に迷惑をかけないように自身のスキルアップを目指すようにしましょう。スキルアップすることにより徐々に収入も増えるようになります。
また、自動車整備士として収入を増やす為には積極的に資格の取得をして自身のスキルアップを行いましょう。
(出典元 進学教育社)
自動車整備士になるには国家資格である自動車整備士資格が必要です。
自動車整備士資格は1級〜3級自動車整備士資格、特殊整備士資格があり、自動車整備工場を運営するには2級自動車整備士以上の資格を有している人が必要数在籍していなければなりません。
自動車整備工場では運営に必要な2級自動車整備士以上の資格を取得している人の求人がほとんどの為、2級自動車整備士以上の資格を取得してから就職活動をするようになります。
無資格や3級自動車整備士資格でも入社できる自動車整備工場がありますが、給与面等で自分の就職条件に合致する自動車整備工場に入社することは、かなり難しくなってしまいます。
自動車整備工場では自動車整備士資格を所持している人に対して自動車整備士手当てを支給している所が多く、1級自動車整備士資格と2級自動車整備士資格の手当てで1万円近くの差がある自動車整備工場もあります。
また、入社時の基本給も1級自動車整備士と2級自動車整備士で差がある自動車整備工場も多いので、1級自動車整備士資格を取得してから就職活動をすることをオススメします。
2級自動車整備士以上の資格を取得している人は自動車整備工場の任命により、車検の受け入れ検査や中間検査が行える整備主任者になることができます。
2級自動車整備士以上の資格を有していれば誰でも整備主任者になることができるのですが、車検で不具合のある部位の検査や作業途中過程の検査等、自動車整備工場内では責任重大なポジションとなるので経験を積んだ確かな技術力と知識力のある人しか任命されることはありません。
整備主任者の実務経験を1年積むことで自動車検査員資格の受験資格が与えられます。
自動車検査員は試験に合格することで取得できる資格で自動車整備工場内では事業主と同等以上の責任を問われる立場となります。
不正改造車の整備や自動車整備工場内の不法行為があった場合には、ほぼ全ての責任を自動車検査員が負うこととなります。
整備主任者、自動車検査員共に責任を負う立場となるので手当てを支払う自動車整備工場も多いので資格を取得できるようにしっかりと経験を積むようにしましょう。
民間の自動車整備工場に比べて平均年収も高く、従業員満足度(ES)にも力をいれている自動車メーカーのディーラーでは自動車整備士に更なるスキルアップを求めます。
自動車メーカーのディーラーでは自動車メーカー内の自動車整備士資格を設けていて、国家資格の2級自動車整備士資格が自動車メーカーの自動車整備士資格4級相当にあたります。
自動車メーカーのディーラーでは自動車メーカーの自動車整備士資格の等級により給料の昇給やボーナスの支給額が変わるところが多いので、自動車整備士のスキルアップやモチベーションアップに繋がっていきます。
前述したように自動車整備工場での求人は2級自動車整備士資格以上を取得していることが条件となっているところが多いです。確実に2級自動車整備士以上の資格を取得して好条件の自動車整備工場への就職を果たせるようにしましょう。
自動車整備士資格を取得するには自動車整備士養成施設の専門学校に通うのが1番の近道となります。
高校を卒業後、2年制の2級自動車整備士コースか4年制の1級自動車整備士コースのある専門学校に通い確実に資格を取得しましょう。
近年では次世代カーが主流となり、より高度な知識と技術が必要となるために1級自動車整備士の資格を取得するのがベストとなります。
また、1級自動車整備士資格を取得すれば自動車整備工場に入社した際の給与や手当てが増える可能性がかなり高くなります。
関東工業自動車大学校では資格取得はもちろんのこと、第一希望の就職決定率が100%となっています。
第一希望の企業に就職するということは非常に大事なことで、その後の社会人生活に大きな影響を与えスキルアップやモチベーションアップに繋がります。
関東工業自動車大学校には4年制の1級自動車整備士コースがあるので1級自動車整備士資格を取得して好条件の自動車整備工場に就職しましょう。
(出典元 イラスト8 フリー素材)
自動車整備工場での給与は年俸制や歩合制ではなく給料制のところがほとんどとなります。
他業種に比べて自動車整備士は年収が低いですが、経験や知識を得て資格を増やすことで昇給や手当て代が増えていきます。
自動車整備士の高齢化と人員不足の深刻化は今後更に進むとみられています。それを解消する為に自動車整備工場では今後給与面や従業員満足度(ES)に力をいれていくと思われます。
これから自動車整備士を目指す人にとってはかなり働きやすい環境が作られると思いますが、更なる収入をアップをするには自身の努力とスキルアップが必要となります。