日本には様々な業種の仕事があります。そのうちのおよそ10%の人達が自動車産業に関わる仕事をしています。
自動車を1台作り上げて販売するまでに様々な人達が仕事として携わっています。更に、その後のカーライフを支えていくのにも沢山の人達が携わっています。
自動車が好きで自動車関連の仕事がしたいけれど、どんな仕事があるのかわからないという方も多くいらっしゃると思います。
自動車産業の中心となるのが自動車メーカーです。数多くの社員を抱える自動車メーカーでの仕事にはどんなものがあるのか?企業ですので経営本部や人事部、総務部、経理部等があるのはもちろんのことですが、自動車メーカーならではの仕事を紹介していきます。
自動車を1から作り上げるのが研究開発の仕事となります。
自動車の動力となるエンジン、変速機のトランスミッション、電子制御を行うコンピューター、次世代カーにおけるハイブリッドシステム等様々な専門分野にわかれて開発を行っていきます。
様々な部品を組み合わせて求められている性能のものを作り上げるために、試作品のテストを行い僅かな不具合も見逃さず、細かい修正を何回も繰り返しながら製品を作っていきます。
研究開発の仕事は専門知識が必要になるために、大学や専門学校等で機械工学や電子工学等を修得する必要があります。
また、研究開発の仕事は研究に没頭して人とのコミュニケーションをあまりとらないイメージがありますが、各部署の壁を越えて話し合いをしなければコンセプトどおりの自動車を作れない為にコミュニケーション能力も必要となります。
商品企画・販促の仕事は消費者動向のマーケティング、新しい自動車のコンセプトの立案、物流・生産等部品の調達や作成依頼、広報・販売促進、海外事業の展開等様々な分野にわかれます。
研究開発職は機械工学・電子工学等専門分野に特化した知識が必要となりますが、商品開発・販促の仕事は事務能力・対人のコミュニケーション能力、語学力等が必要となります。
また、新車のコンセプトを元に新車の形をイメージしてデザインをするデザイナーも多数在籍しています。
商品企画・販促の仕事は研究開発の仕事以上の発想力や行動力が必要となり大変やりがいのある仕事なので文系・理系問わずに人気があり、毎年就職活動の競争率も高い状況となっています。
自動車生産の仕事は開発研究により作られたエンジン、トランスミッション、コンピューター、配線の組み付けや車体の骨格や部品の組み付け、塗装等をライン作業で行います。
自動車生産の仕事は定型作業の為、期間工員を雇い生産性を高める時があります。
自動車の生産性を保つ為に部品・工具の管理を徹底するのも自動車生産の重要な仕事となります。また、生産ラインに何か不具合が起きた時は生産ラインを止めて不具合を直すことで安全性を保っています。
生産ラインでの定型作業となるために、自動車メーカー内の仕事の中では比較的コミュニケーション能力は問われない仕事となります。
黙々と細かい作業をするのが好きだ、工作やプラモデル作りが好きだという人におススメの仕事です。
自動車は1台に約3万もの部品が使用されています。
小さなネジからガラス、各センサー、油脂類、衝撃吸収材等様々な部品生産業の他に製鉄業やリサイクル事業も自動車メーカーに関わる企業となります。
部品生産メーカーの下請け企業を合わせればかなり多くの企業が自動車生産に関わっていることになります。
自動車メーカーを支える縁の下の力持ちとなる職業となります。
一般的にお客様が1番身近に感じられる自動車産業が自動車メーカーのカーディーラーとなります。
1店舗あたり10数名から20名程のスタッフで仕事を行っていることが多く、大きくわけて営業職とサービスメカニック職と事務職によって店舗の運営を行っています。
カーディーラーの中で1番利益をあげるメインとなるのが営業職です。
サービスメカニック職も事務職も自動車が売れなければ仕事に繋がらなくなってしまうために、カーディーラー内では非常に重要なポジションとなります。
営業職の仕事は新車・中古車を販売することはもちろんのこと、担当するお客様への車検・点検の案内、自動車保険の案内、イベントの企画等多岐にわたります。
営業職なので販売ノルマがありますが、ノルマを達成することで高い収入を得ることができるのでやりがいのある仕事となります。
営業職は高いコミュニケーション能力が求められ、お客様との話を盛り上げる為に話題になっている時事ネタや趣味に関することなどを知識として得る必要があります。
カーディーラーのサービスメカニックの仕事は車検・点検、不具合車両の修理、事故を起こしてしまった自動車の修理等、お客様のカーライフのアフターサポートをすることです。
お客様に寄り添った親切・丁寧な仕事をすることでお客様からの信頼を得ることでき、お客様と長きにわたる付き合いをすることで新車の代替えにも繋がっていきます。
自動車メーカーのカーディーラーで働くサービスメカニックは自動車整備士としての知識と各自動車メーカーの自動車の知識を合わせ持たなければなりません。
カーディーラーの自動車整備工場で不正が行われた際にはカーディーラーが運営する全ての店舗が営業停止処分をされてしまう可能性があるので法令遵守することが義務付けされます。
カーディーラーにサービスメカニックとして就職を望む場合は自動車整備士資格が必要となります。
カーディーラーの事務職は営業職の事務職とサービスメカニックの事務職の2名体制の店舗が多いです。
事務職の仕事は書類作成、電話対応、来店したお客様へのお茶だし等、営業職やサービスメカニックのサポート役となります。
近年では、正社員以外にも派遣社員で事務職を雇うカーディーラーが増えてきています。
自動車デザインの仕事は、自動車メーカーやデザイン会社で行われます。
自動車の外観や内装などをデザインする仕事で、デザイナーは、市場のニーズやトレンドを分析し、消費者に受け入れられるようなデザインを考案します。
自動車塗装技術者の仕事は、自動車のボディやパーツの塗装を行います。
塗料や塗布方法の選定、下地処理、塗装、仕上げなどを行い、自動車の美しさや耐久性を高めます。また、カスタマイズやリペアなどのサービスも提供されています。
街には自動車を運転するのに必要な企業が沢山あり、自動車を運転する人には身近に感じる職種が沢山あります。
自動車メーカーやカーディーラー以外の身近な自動車産業とはどの様なものがあるのかを紹介していきます。
カーディーラー同様に自動車の車検・点検、不具合車両の修理、事故を起こしてしまった自動車の修理等を行います。
カーディーラーに比べると少人数で運営をしているところが多くなります。
民間の自動車整備工場では中古車販売やカーディーラーと提携して新車販売を行っているところが多くなっています。
昔から馴染みの自動車整備工場で車検や点検をやってもらっている人も多く身近に感じられる企業となります。
自動車が走行するのに必要な燃料を販売するのがガソリンスタンドです。
ガソリンスタンドの仕事は燃料の給油、洗車、自動車の油脂類の交換、タイヤの交換となります。
ガソリンスタンドに就職する際は、危険物取扱者資格や自動車整備士資格を取得していると有利となります。
近年では国から自動車整備工場としての認証や指定を受けているガソリンスタンドも増えてきているため、車検・点検、一般修理を行うようになってきています。
自動車部品販売の仕事はカーディーラーや自動車整備工場に部品を卸す企業、お客様に直接カスタム用品やカーオーディオ等を販売する企業、タイヤ販売店、自動車専用ガラス販売店等、様々な企業があります。
自動車部品量販店では自動車整備工場を併設しているところが多く、車検・点検、一般修理以外に購入した部品の取り付け等を行っています。
就職する際に自動車整備士資格を取得していると優遇されます。
保険会社は大きくわけて生命保険業務と損害保険業務の2つとなります。
自動車に関わる業務を行うのが損害保険業務で自動車の任意保険の案内・更新、事故の受付対応、事故の損害状況の調査、事故相手との交渉等を行います。
カーディーラーや自動車整備工場が自動車損害保険の代理窓口となっていることも多いです。
(出典元 素材ラボ フリー素材)
自動車産業は多種多様あり業種ごとに必要な資格や知識が変わってきます。
自動車が好きで自動車産業で働きたいけど明確な就職先を決めかねている、どの業務が自分に向いているかわからないという人には自動車整備士資格をオススメします。
自動車整備士資格は自動車の基本的なシステム構造、知識、自動車整備技術を学ぶことができます。
自動車整備士資格を取得することにより、自動車メーカーの技術職、カーディーラー・自動車整備工場の自動車整備士、部品販売店のスタッフ、ガソリンスタンドのスタッフ、保険業務の事故調査業務等、自動車産業への道が大きく開かれます。
また、カーディーラーに自動車整備士として入社してその後、営業職に転向してトップセールスマンになった人も少なくありません。自動車産業で知識は最大の武器となるのです。
自動車整備士資格を取得する為の1番の近道は自動車整備士養成施設の専門学校に通うことです。
自動車整備士養成施設の専門学校では2年制の2級自動車整備士コースや4年制の1級自動車整備士コースがあり、自動車の構造や知識を得る間に自分のやりたいことがみつかるはずです。
関東工業自動車大学校は第一希望の企業への就職率が100%となっています。
実習や座学を学ぶ中で自分の将来をみすえることができ、確かな知識や技術を手に入れることができます。
また、クラブ活動も盛んに行われているので更なる自動車産業への興味も湧くはずです。
これから自動車産業は次世代カーの時代となり更に多くの企業が自動車産業に参入してきます。
物流や通勤・通学に自動車は必要不可欠な為、自動車産業はこれからも成長を続けていきます。
自分が自動車産業のどの分野に興味があるのかを見極めて今後の自動車産業を盛り上げるべく知識や技術を身に付けましょう。