インターネットで自動車整備士の求人のバナーを開くと『年収500万円〜』という文字がデカデカとでてきて年収アピールが凄いなと感じますよね。
でも、これってどうしようもないことなのです。今、自動車整備士は人員不足と高齢化が深刻な問題となっていて、どこの自動車整備工場も人員確保の為に必死になっているのです。
今回は各自動車整備工場が必死になって自動車整備の求人を行っている求人内容や注意点について詳しく解説していきます。
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『年収500万円〜』と聞いて年収が高いと思いますか?低いと思いますか?
日本の労働者の平均年収は440万円となっているので、年収500万円だと日本の労働者の平均年収を超えるので高いには高いのですが、求人で大袈裟に出すような年収じゃないように感じますよね?
実は自動車整備士の平均年収は390万円と日本の労働者の平均年収よりかなり低く、年収500万円というのは自動車整備士にとってかなりの好条件となります。
年収の高い低いに関わらず自動車整備士の求人は誰でも応募はできますが、国家資格である自動車整備士資格を取得していなければ採用されることはありません。
自動車整備士資格の中でも自動車の走る・曲がる・止まるに関わる重要部位の特殊整備(分解整備)を単独で行える、2級自動車整備士資格以上の資格を取得していなければ好条件の求人で採用されることはありません。
自動車整備士の人員不足を解消するために好条件をだしているので、2級自動車整備士資格を取得していれば採用されるされる確率はかなり高くなってきます。
ただし、求人広告にでてくる好条件を受けられるのは経験を積んだ即戦力となる自動車整備士となります。
誰もが好条件を受けられるとしたら自動車整備士の平均年収が低いなんてことはありません。
好条件の求人広告は転職活動をしている、もしくはこれからしようとしている自動車整備士をターゲットとしています。
平均年収の低い自動車整備士の世界で、より良い条件を求めて別の自動車整備工場へ転職をする人は沢山います。
しかし、別の自動車整備工場に転職をしても求人広告にあるような好条件の年収で迎え入れてもらえる人は極僅かです。
転職先で好条件の年収を得るのには、現在の勤務先で仕事の中心人物となるまで経験が必要となります。
自動車検査員として検査業務の経験があったり、マネージャー・工場長の経験があり接客業務ができたり、トヨタ・日産・ホンダ等のディーラーに勤めていて最高位のディーラー認定級を取得している人等は好条件の年収を得られる可能性が高いです。
上記した人達はお客様との問診から自動車の不具合箇所を絞り込めたり、自動車整備工場内で適切な判断と指示をできる能力を兼ね備えています。そのほとんどの人が修理書や配線図の内容が頭に入っているレベルになります。
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就職するにあたって好条件とは何なのかは人それぞれ違います。
年収であったり、職場の人間関係・雰囲気であったり、プライベートを充実させるための残業の有無であったり人それぞれです。
新卒であっても好条件の自動車整備工場に就職することはできますが、年収面での好条件を望むことはできません。
日本の労働者の平均年収より平均年収が低い自動車整備士ですが、20代の自動車整備士の平均年収は300万円に届かないほど低い年収となっています。
新卒で自動車整備工場に就職する際に求人内容で注目する点は社内教育の充実性です。
新卒で好条件の自動車整備工場への就職を希望することは悪いことではありませんが、新卒で希望する条件を全て満たすことは正直難しいです。
自動車整備士にとって何が好条件なのかは個人差があるので人によって違います。就職をする前と後で思っていた条件と違うということも多々あります。
前述したように自分の思う労働環境を求めて別の自動車整備工場へ転職をする自動車整備士は多いです。
自動車整備士の仕事は転職ありきの仕事というわけではありませんが、より良い労働環境を求めるのには自分が自動車整備士として成長しなければなりません。
社内教育の充実している自動車整備工場と、社内教育をほとんど行っていない自動車整備工場では、経験年数が増えるにつれて自動車整備士の実力の差が大きくなってきます。
自動車メーカーのカーディーラーでは年次別の教育研修を定期的に行うので転職するしない関係なく、自動車整備士として成長することができます。どこの自動車整備工場に就職すればいいのかわからないのであれば、自動車メーカーのカーディーラーに就職するのが1番オススメです。
プライベートを充実させたいから残業の少ない自動車整備工場に勤めたいと思っている人には酷な話になりますが、自動車整備士は残業の多い職業です。
労務管理や仕事の工程管理をしっかり行っている自動車整備工場もありますが、どんなに労務管理や仕事の工程管理を行っても、急な自動車のトラブルにあってしまったお客様等の対応をしなければならないので予定通りに1日の仕事が終わることはほとんどありません。
残業の多い自動車整備士の仕事の求人内容を確認する時は『みなし残業』の有無を確認するようにしましょう。
『みなし残業』とは残業をしてもしなくても規定する残業時間分残業代を払いますというものですが、企業も何もないのにお金を払うほど馬鹿じゃありません。ほぼ確実に規定された残業時間以上の残業が発生します。
『みなし残業』が含まれている求人の月収は『みなし残業』代込みで記載されているので高く感じますが、基本給自体は低くなっています。ボーナスは通常、基本給×何ヶ月分となるので『みなし残業』を記載している求人のボーナス額を計算する時は『みなし残業』代を差し引いて計算しましょう。
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インターネットで調べて出てくる自動車整備士の求人は転職者向けのものがほとんどです。
もちろん、新卒も大歓迎の言葉も記載されていますが、手当て、給与面等の条件は大きく異なってきます。
自動車整備工場で働いている自動車整備士のほとんどが、自動車整備士養成施設の専門学校で資格を取得して自動車整備工場に就職をします。
一般的に新卒で自動車整備工場に就職をする場合、求人サイトを使用するのではなく自動車整備士養成施設の専門学校にくる求人に応募をして就職をします。
自動車整備士を目指す人は進学する自動車整備士養成施設の専門学校を選ぶ際に、その専門学校の卒業生がどこに就職をしているのかを調べてから進学するようにしましょう。
関東工業自動車大学校はなんと希望就職先への就職率が100%となっています。
自動車整備士を目指して勉強をしている間に、自身が求める職場環境や就職条件等か見えてきた時、相談にのり希望を叶えてくれる専門学校です。
自動車整備士を目指す人は関東工業自動車大学校に進学することをオススメします。
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自動車整備士の人員不足、高齢化が進んでいる自動車整備工場への就職は、他業種への就職に比べて容易です。
しかし、自身の望む好条件を得るには自動車整備士として経験を積んで好条件を得られるだけの人物になるしかありません。
自動車は日々進化を遂げています。自動車が進化を続けるかぎり自動車整備士の成長に終わりはありません。
日々進化をする自動車整備士になって好条件の職場で働く。これが自動車整備士の目指す道です。